2009年12月15日火曜日

あなたのお部屋にジェットセットラジオ

(GameSetWatch より)

jsrf

LTL PRINTS >>> JET SET RADIO FUTURE PREMIUM WALL GRAPHICS
http://www.ltlprints.com/JSRF/

セガ公認でJSRFキャラクターのウォールグラフィックをオンデマンド販売しているウェブサイト。Police Mobシリーズがかっけぇ

2009年11月12日木曜日

インディーゲーム『天国の塔』の音楽が素敵な件

何ヶ月か前にIndiegamesで紹介されて気になっていたインディーゲーム『天国の塔 / Tower of Heaven』をふと思い出してプレイしてみたら音楽がめっさ良かった
コンポーザーさん本人のプレイがYoutubeにアップされているので、とりあえず聴いてみてくださいな。ゲームボーイ世代はきっと気に入るはずです

ゲームを起動するとゲームフォルダに一時的にOgg Vorbisの音声トラックが展開されるので、それを別のフォルダにコピーしておけば簡易サントラとして聴けます。Atop the Worldのピアノverと、Indignant Divinityがイイ


// 追記
Bandcampでサントラ配信されてました

2009年11月3日火曜日

VGMdb Podcastで東方同人特集が

されてた。Bizenさんの曲も紹介されてるねぇ

vgmdecibel450

VGM Decibel Episode #008: Comiket 76 Touhou Selections - VGMdb

VGMdbのArtistIDもZUN氏が1だったり(→http://vgmdb.net/artist/1)するくらいVGMdbのスタッフはガチで詳しいけど、普通にゲーム音楽好きの外国人は東方知ってんだろか

2009年10月29日木曜日

オニーと一緒に旅に出よう

なんかほっこりした

※『王様物語』の海外版では、予約特典にこのオニー人形が付いてきました

2009年10月25日日曜日

ギークでホットなオタクの女神 - Felicia Day 『The Guild』

Nerd Worldに載った『The Guild』のFelicia Day嬢のインタビューが面白かったのでちょっくら紹介

『The Guild』というのはネトゲ廃人たちが主人公のコメディドラマ。最初は自主制作のウェブドラマとして始まり、今ではマイクロソフトなどのサポートでMSN VideoやYoutube、Xbox Liveでも配信されています。日本語字幕版がXbox Liveのビデオマーケットプレースで配信中なので、日本では箱○ユーザーぐらいしか知らないかもですが、本国アメリカでは数百万人が視聴し、ローリングストーン誌に「Net's best serial show」と評された大ヒットウェブドラマです

Felicia Dayはこのドラマの主演女優にして脚本家、共同プロデューサーも兼ねる才媛で、本人もWoW最大のギルドに所属していた元ネトゲ廃人。Kindleを愛用するギークであり、フォロワー140万人を抱えるホンモノのTwitterセレブリティでもあります

 

Felicia Day: The Nerd World Interview - Nerd World - TIME.com

 

あなたはウェブビデオ界の大きな先駆者となっています。なぜこのような成功を収める事が出来たのだと思いますか?

新しい挑戦をするのは誰にとっても難しいものです、私に出来たのなら後に続く人はもっとやり易くなるでしょう。私はハリウッドで女優としてだけ働くのに飽いて、自分で脚本を書いてみよう、それもハリウッドが注目してこなかった分野のドラマを書こうと思いました。それがゲーマーが主役の『The Guild』だったんです

 

ハリウッドの人々はオタク文化(Nerd culture)を理解していると思いますか?

ハリウッドの制作者はオタクのファンダムに当然気付いていると思います、Comic-conに参加すれば、あらゆる映画、コミック、ドラマの熱狂的なファンたちに出会うことが出来るますからね。ただ、ハリウッドがあわよくばオタクに取り入ろうとしているのは確かですが、彼らがオタクを理解しているかどうかについては懐疑的です

私自身もオタク少女だったので、映画やドラマに出てくるステレオタイプなオタクキャラクターにイライラさせられていました。『The Guild』を書いたのはそうしたハリウッド的オタク像に反発する意味もあるんです

 

あなた自身のゲーム中毒はどれくらい酷かったんですか?

オーディションを何度もすっぽかしたり、演技のクラスからドロップアウトしたのもゲームのおかげです

一つ覚えている出来事としては、あるとき私達のギルドで6時間のレイドの計画が持ち上がりました。本当は母の誕生日を祝うためにその日から実家に帰省する予定だったんですが、それじゃあレイドに参加できない!

・・・6時間のレイドを終えてベッドに倒れこんだ私が考えていたのは「あー、明日の朝起きたらStonescale eelを60匹釣ってPotを作っておかなくちゃ。そうすればまた夜のレイドに持っていける」という事だけでした

 

『The Guild』の成功はあなたのハリウッドでのキャリアにプラスになっていますか?

興味深い点です。面白いことに、私がオーディションに行って控え室で待機していると、同席した殆どの俳優は私に気付くし、時には「オーマイガッ!Felicia Dayじゃないか!」なんて嬉しい反応をされる事もあります

しかし、実際にオーディションが始まると、ハリウッドの雇い主はまず私の事を知りません。数百万ドルを動かし、数百万人の観衆を相手にする彼らは、ウェブビデオになど注意を払っていないんでしょう。だからやっぱりウェブとハリウッドは全く異なった世界なんです

 

そういったお偉いさん方に 「私には140万人のTwitterフォロワーが付いてるのよ!」 と叫びたくなる事は?

そうですね、時々は。でもTwitterのつぶやきを含めて、インターネット空間は総じて私を謙虚にさせてくれます。 脚本・演技・容姿についてのネガティブなコメントは、「自分は人気者だ」という思い上がった考えを遠ざけてくれるんです

 

インターネットが人を謙虚にさせるというのは私も同意見です。でも、ときには書き込みでショックを受ける事もあります

最近の例で言えば『Do You Wanna Date My Avatar』のビデオに関するネットの反応がショックでした

私は今まで自分をセクシーに見せようとしたことはありません、だって実際の私は全然セクシーじゃないですからね。でもAvatarのビデオに関しては「スーパーの店頭で流れているような安っぽいミュージックビデオ」のパロディのつもりで意図的にグラマラスに演出しています

でも見た人の中にはあのビデオを本気に取って「ホットだ」とか「ヤりたい」とか逆に「イマイチだな」と書き込む人がいて、しかもForumで延々とその件について議論される・・・それは自分にとってかなりシュールな体験でした

 

最後の「セクシーじゃない」発言なんかは、知らない人からすると「ホントかぁ?」と思われそうですが、『The Guild』ファンとしてはけっこう納得

なんせ劇中で彼女が演じるコーデックスは、セラピストにすら見放されたネトゲ廃人で、現在無職。ファッションセンスも無ければ無駄毛処理も手抜き。おまけに貧乳。いまだ処女疑惑あり。そしてドラマ開始時点で「1週間 家を出てない」という清清しいまでの喪女っぷりを炸裂させているキャラで、セクシーさの欠片もないですからね

でも、そんな『The Guild』スタッフが「安っぽいミュージックビデオ」というノリで作った『Do You Wanna Date My Avatar』が、Youtubeで500万回再生されていたり、iTunes StoreのミュージックビデオチャートでTop10入りしたというのを聞くと、本当にこのシリーズはオタクから愛されているなぁと感じさせられます

 

まだ『The Guild』を見ていない人は、ニコニコ動画に全話アップされているので、機会があったら是非見て貰いたいです。Xbox LiveのHD画質も良いけど、ニコ動で「ザブーうぜぇww」とか「クララさんパネェっす!」とかツッコミながら見ると数倍面白いっすよ

マイリスト The Guild
http://www.nicovideo.jp/mylist/10140884

2009年9月28日月曜日

3Dショートアニメ 『ロボッチ 炎上する』

グロドット絵師のPaul Robertsonら、複数のアーティストが共同運営しているイラストブログMecha Fetus Visublogのメンバーの一人、Personaさんが作った3Dアニメ

元々Mecha Fetusは好きで見ていたので、このアニメも去年公開された時に一応チェックしていたんですが、最近になってこれの音楽を付けていたのが『Flower』のコンポーザー、Vincent Diamante氏だったという事を知って驚いた。なんというか・・・世界は狭いなぁと

2009年9月19日土曜日

中国音系同人ふたたび

vivace vivify

去年紹介した中国の同人音楽サークルViva-teamが新作出してました

ゲーム音楽アレンジのVivace –Memories of Game-と、オリジナルアルバムVivify –Brand New Days-の2枚同時リリース

気合の入ったFLASHティーザーサイトから一部試聴できます
 http://www.vteam.org.cn/vivace_vivify/

 

アレンジアルバムが、『ANUBIS:ZOE』やら『黄金の太陽』やら『オーディンスフィア』という非常に「わかってる」選曲なので気になるんですが、如何せん中国国内の同人イベントか中国語のオークションサイトを使った通販でしか手に入らないようなのでハードル高し・・・日本ので委託とかしないもんかしら

2009年9月17日木曜日

ShantaeがDSiWareで出るとか

わーい

s-NP247_Shantae 

まあほぼ確実にNAIJなんだろうけど、『Henry Hatsworth』といいドット絵2DACTが元気なのは嬉しいこってす

2009年9月16日水曜日

CCLで無料配布なビデオゲーム研究本 『Well Played 1.0』

wellplayed1
Well Played 1.0: Video Game, Value and Meaning | ETC-Press (Beta)


『World of Goo』のKyle Gablerらを輩出したカーネギーメロン大学Entertainment Technology Center(ETC)から今年出版されたビデオゲーム研究本。

New York Timesのウェブ版でゲームコラム「Game Theory」を連載していたCharles Heroldや、ETC教授で本書の主著者であるDrew Davidsonなど、ゲームジャーナリストやゲーム開発者、大学・専門学校の講師たちがビデオゲームの考察・解説文を寄稿しており、そのボリュームはなんと合計400ページ!
Creative Commonsにて全文公開され、PDFの他、ウェブサイト上でも読むことが出来ます。

取り上げられているゲームは『Bully』『Civ4』『Portal』から、『ICO』『逆転裁判』『ゼルダ:時のオカリナ』『MGS4』『パラッパラッパー』まで日本でもお馴染みのタイトルも多数。
分量的・文章的に自分の英語力じゃとても読みきれないので、所々つまみ読みした程度ですが、Drew Davidsonによる『World of Goo』の開発舞台裏や、『逆転裁判』のトノサマンを、特撮(tokusatsu)ヒーローとしてPower Rangerを引き合いに出して解説していたりとけっこう面白そげです

『GTA IV』に使われた物理エンジン「Euphoria」が、オックスフォード大学発のベンチャーによって開発されていたように、ゲーム産業と大学との「技術」面での連携が進んでいる中、この本のように「知識」の共有でもアカデミズムが役割を果たしているというのは頼もしい事例ですね

2009年9月15日火曜日

海外インディーゲーム制作者・制作チームの活躍をまとめてみる

PSP GoがUMDを廃止してダウンロードに特化したり、Xbox360も旧作のダウンロ-ド供給を始めたりと、いよいよゲームのDL配信が本格的に始まろうかという昨今。そのDL配信に早くから取り組んでいたWiiWare/XBLA/PSNといった各社のプラットフォームでは、現在、個人・少人数規模の独立系デベロッパーが大活躍しています

そういった「海外インディー盛り上がってる話」は国内メディアでも何度も報告されているし、ゲーム自体も日本語版が出たりして一定のプレイヤーを獲得しているものの、DL配信そのものが大して盛り上がっていない国内ではまだイマイチその熱気が共有されていなくて、これはもったいない・・・という事で、この辺りで改めて、最近ヒットを飛ばした海外インディーゲーム制作者・制作チームの活躍をまとめておこうと思います

インディーゲームとはいってもゲーム好きなら名前くらいは聞いたことのあるだろうゲームばかりなので既出の話も多くなりますが、そこはまとめということでご勘弁。どちらかというと制作サイドの話メインなのでゲーム自体については貼っつけた動画や参照リンク先を見てネ

 

The Behemoth

代表作: Alien Hominid [FLASH/PS2/GC/XBLA] Castle Crashers [XBLA]

受賞歴: IGF 2007: Innovation In Visual Arts & Audience Award / Xbox Live Arcade Award: 2008 Game of the Year (Castle Crashers)

中心人物: Tom Fulp (デザイナー・プログラマー) Dan Paladin (アーティスト)

概要:
1995年開設の大手FLASHポータルサイト Newgrounds.com を根城にするゲーム制作集団。Newgrounds代表・管理人でもあるプログラマーのTom Fulpと、FLASHアニメーターのDan Paladinが共作したFLASHゲーム『Alien Hominid』のPS2/GC移植版で2004年に商業デビュー。『Castle Crashers』は商業2作目に当たる

Newgroundsというバックボーンもあり、ネット上での知名度は抜群。それに加え、コミコンやPenny Arcade Expo(PAX)といった現地のヲタイベントにも積極的に参加・出展しており、コアゲーマー層から絶大な支持を集めている
実際、Castle Crashersの制作がアナウンスされたのも2006年のコミコンなら、XBLAでの配信日(2008年8月27日)も去年のPAX開催(8月29-31日)に合わせていたりと、ウェブサイト主体でありながらリアルイベントを大事にしているのが特徴的
(今年のコミコンの様子→http://vimeo.com/5877268)

Castle Crashersは配信2週間で25万DLを突破し、そのままの勢いで2008年のXBLA年間販売本数トップの座を獲得(※Major Nelson調べ)、今年に入ってからはアカウントベースで「プレイヤー100万人」も達成した
家族で一台の360本体を共有していたり、サブアカでプレイした場合の人数も含まれているので、実売ではまだ100万本未満とはいえ、UNOやボンバーマンといったバンドル版や移植モノではないオリジナルタイトルで、しかもDL配信としては比較的割高な1200MSP(≒15ドル/1800円)という価格帯でもミリオンクラスのヒットを生み出せる事をXBLAで初めて証明した

小ネタ:

  • The Behemothがコミコン・PAXへの参加に積極的だったり、自作品のファンを大事にしているのは、元々Tom Fulp本人がそういったファンコミュニティの空気に慣れ親しんでいた為。Newgroundsのサイト自体、彼が学生の頃に発行していた『New Ground』というファンジン(同人雑誌)での活動からスタートしている
  • ちなみに「New Ground」はSNKゲーム系のファンジンで、名前もラテン語の「NEO GEO」を英語に直しただけ
  • プレイヤーから「トレジャーのガーヒーっぽい」だの「カプコンのD&D風」と言われているCastle Crashers。Dan Paladinに言わせれば『熱血硬派くにおくん(River City Ransom)』らしい
  • Castle CrashersのBGMは全てNewgroundsサイト上で公募されたユーザー投稿楽曲が使用されている。また、Newgroundsの投稿作品には標準でCreative Commons Licenseが付加されるため、Castle Crashersの楽曲もCCLでの二次配布や二次利用が可能。「CCのサントラはCC」というわけだ

参照:

 

 

Number None

代表作: Braid [XBLA/PC/Mac]

受賞歴: TIME: Top 10 Video Games - #2 / GameSpot: Best Original Downloadable Console Game

中心人物: Jonathan Blow (デザイナー)

概要:
Game Developer Magazineでの連載や、カンファレンスでの講演、ゲーム制作者イベントのオーガナイザーなど、コラムニスト・研究者として活動しているJonathan Blowが、「理想のゲームデザイン」を具現化する為に自らの手で制作した2Dプラットフォーマー&パズラー『Braid』

売り上げこそ『Castle Crashers』に及ばないものの、作品的な評価は極めて高く、ゲーム雑誌・ゲームサイトのレビューを集計したMetacriticsのメタスコアは[93点] (XBLA歴代1位、360全体でも歴代Top10に入る高得点)。英ガーディアン誌や全米公共ラジオ(NPR)でも紹介され、米TIME誌のGOTYでは『GTA IV』に次ぐ年間第2位に選ばれるなど、ゲーム業界内外の批評家から手放しで絶賛された

Jonathan Blowは「ゲーム開発者が選ぶ開発業界のヒーロー」でも宮本茂やウィル・ライトに混ざって10位にランクイン。批評家だけでなく同業者からも篤い支持を受けている

小ネタ:

  • アートワークはウェブコミック作家でありアーティストのDavid Hellmanが担当。サウンドトラックにはMagnatuneレーベルの楽曲を商用利用手続きをして使っている
  • 主人公ティムやクリーチャーのオリジナルデザインはそのDavid Hellmanではなく、開発初期に参加していたFLASHアーティストEdmund McMillenが描いたものが元になっている。ちなみにこのMcMillenも、Newgroundsで発表したFLASHゲーム『Meat Boy』でWiiWareデビューの予定
  • 『Braid』の作中に登場するメタファー・オマージュ (分かり易い例だと上の動画にも出てくる 「旗」と「お城」と「Princess is in another castle」) の解釈を巡っては、ネット上でも一時期盛り上がっていた。ストーリー全体の解釈としてはFeministe.ukに代表される「男女関係」説や、でかだんびよりさんが訳している「核開発者」説などがある

参照:

 

 

thatgamecompany

代表作: Cloud [PC]  flOw [FLASH/PSN/PSP]  Flower [PSN]

受賞歴: IGF 2006 Student Showcase (Cloud)

中心人物: Jenova Chen (デザイナー) Kellee Santiago (プロデューサー)

概要:
南カリフォルニア大学(USC)でマルチメディア制作を学んでいたJenova Chenを中心とする学生チームが母体

USCでの学生作品『Cloud』が2006年のIndependent Games Festival(IGF)で賞を獲得、Jenova Chenの制作したFLASH作品『flOw』もほぼ同時期に注目を集めると、出席したGDCでSCEのディレクターにスカウトされ、ゲーム業界へ飛び込んだ

デビュー作となった『flOw』はPSN初の大ヒットコンテンツとなり、後にPSPにも移植。今年の2月にリリースされた『Flower』も3ヶ月連続で米PSNトップのセールスと順調なスタートを切っている

小ネタ:

  • SCEとの契約は3作分 (『flOw』『Flower』と、もう1作予定アリ)
  • Jenova Chenは一時期、Maxisで『Spore』の開発にも参加していた
  • 『Cloud』と『Flower』のコンポーザーVincent Diamanteは、thatgamecompanyでの活動以外にも、コナミUSでモバイルゲームのサウンド、ウェブサイトInsert Creditでライター業、そしてUSCでは非常勤講師(Adjunct Professor)として後進の指導に当たるなど多方面で活躍する俊英。 Insert Creditでは『メルティブラッド』のレビューを書いていたりする

参照:

 

 

2D Boy


World of Goo Trailer 2 Director's Cut
by 2dboy

代表作: World of Goo [WiiWare/PC/Mac/Linux]

受賞歴: IGN: Wii Game of the Year / SpikeTV: Best Independent Game / GameSpot: Best Puzzle Game of 2008 / Game Developer Choice Awards 2008: Best Downloadable Game

中心人物: Kyle Gabler (デザイナー・プログラマー・アーティスト・コンポーザー)  Ron Carmel (プログラマー・プロデューサー)

概要:
「毎月1本ゲームを作る+1週間で作る+1人で作る」をテーマに掲げたカーネギーメロン大学の創作活動 Experimental Gameplay Project と、その活動を基にして書かれた論文「How to Prototype a Game in Under 7 Days」の共同執筆者として注目されたKyle Gablerが、卒業後に出会ったRon Carmelと2人で立ち上げたデベロッパー

EGPの制作物である『Tower of Goo』を発展させた『World of Goo』は『Castle Crashers』『Braid』と並んで多くの賞を受賞し、2008年最も注目されたインディータイトルの一つ。Wii版のメタスコア[94点]は『マリオギャラクシー』『ゼルダ・トワプリ』に次ぐWii歴代3位。レビュアーによっては「Wii最高傑作」との声もあるほどで、インディー・DL配信という枠を飛び越え、2008年に最も高く評価されたWiiタイトルとなった

小ネタ:

  • Gamasutraに掲載された「How to Prototype a Game in Under 7 Days」の論文にはこれまでに1000件近いDeliciousブックマークが付けられており、その注目度が伺える。2005年の論文ながらWorld of Gooのヒットで再び注目された
  • 当初は『Tower of Goo』ではなく、同じEGPで制作した『Big Vine』というゲームをベースにしようと考えられていた
  • PC版ではメインプログラムはもちろん、グラフィックもサウンドも全てKyleとRonの二人だけで制作されたWorld of Gooだが、WiiWare版ではもう一人Allan Blomquistというエンジニアが参加している。彼はKyle Gablerの学生時代の友人でEGP参加者。Wiiリモコンへの対応やCPU最適化含め、ほぼ彼一人によって僅か三週間でWorld of GooのWii移植を完成させた

参照:

 

 

Kloonigames

代表作: Crayon Physics Deluxe [PC/iPhone/iPodTouch]

受賞歴: IGF 2008: Seumas McNally Grand Prize

中心人物: Petri Purho (デザイナー)

概要:
Experimental Gameplay Projectに刺激を受けた大学生のPetri Purhoが、ゲーム制作ブログ「Kloonigames」を開設。2006年9月から1年間、毎月1作品、計12作品のフリーゲーム制作をやり遂げ、『Crayon Physics』はその途上、2007年6月分のフリーゲームとして制作された

『Crayon Physics』を発展させた『Crayon Physics Deluxe』は翌年のIGF 2008で Seumas McNally Grand Prize (最優秀作品賞)を受賞。今年1月からPC版と、ハドソンがパブリッシャーとなったiPhone/iPod Touch版がリリースされている

小ネタ

  • BGMで使われている「Lullaby」(上の動画の曲)はCC Mixterの登録曲
  • IGF 2008の作品賞には商業リリース前の『World of Goo』もノミネートされていたが、それを破っての受賞だった。正式版の発売を控え、それまでの道のりを振り返ったエントリでは 「IGFでCrayon Physicsが最優秀作品に選ばれたとき・・・正直ガッカリしたんだ。僕はWorld of Gooが選ばれるべきだと思っていたし、Kyle Gablerは僕にとってアイドルだからね」と受賞を巡る心境を書いている

参照:

 

 

Dylan Fitterer

代表作: Audiosurf [Steam]

受賞歴: IGF 2008: Excellence in Audio & Audience Award / Wired: Best PC Game of 2008 - #1 / IGN: PC Best Music/Rhythm Game

中心人物: Dylan Fitterer (デザイナー・プログラマー)

概要:
一介のプログラマーとして働く傍ら、個人サイトBestGameEverでフリーゲーム制作を続けていたDylan Fittererが、Indie Game Jamへの参加を機に制作した『Audiosurf』

『Audiosurf』がIGF 2008の各部門にノミネートされると、すぐさまVALVeから声が掛かり、受賞を待たずにSteamでの配信が決定。Steam専売タイトルながらWiredの「Best PC Game」に選ばれるなど、PCゲーム配信サービスとして成長するSteamの中でも特筆すべき成功例となっている

小ネタ:

  • 「手持ちのオーディオデータを読み取ってオリジナルのステージを生成する」という骨格のアイデアは、日本の「バーコードからオリジナルのモンスターを生み出して戦わせるゲーム(バーコードバトラー?)」からヒントを得ていたらしい
  • 『Audiosurf』はデモ版の公開後すぐに大量のプレイ動画がYoutubeにアップされた為、Dylan Fittererも「プロモに頭を悩ませずに済んだ」と語っている

参照:

 

 


まとめおわり。 どう?けっこう熱いでしょ?

 

  • 大学・専門学校教育の成果
  • ゲーム制作コンテストによる才能の発掘
  • 「見る目」を持ったパブリッシャーのケツ持ち
  • DL配信プラットフォームの定着
  • メディア(ニュース・レビュー)の影響力
  • ユーザーコミュニティの成熟

・・・と、こうして軽くまとめてみただけでも、海外の(というか北米の)インディーゲーム制作者を取り巻く環境は恵まれてるなぁと思うわけですが、こういった環境が整備され、商業的・批評的に注目される作品が出てきたのはホントついここ数年の出来事だったりします

2004~2007年にスタートしたXBLAやPSN,Steamに続いて、WiiWare、DSiWare、iPhone Appstoreが出揃ったのはどれも昨年2008年だし、IGFの作品エントリー数も『Alien Hominid(2004)』や『flOw(2006)』が成功する前は今の半分程度だったと言われています(逆に言えばこの3,4年で2倍に増えた)
メタスコア・メタレビューの点数がゲーム購入の指標として顕在化して来たのも、MetacriticsがCNETに買収された2005年以降。
インディーゲーム情報サイトのTIG SourceIndiegames.comが今の体制になったのもそれぞれ2005,2007年で、これらのサイトをソースとしてKotakuDestructoidJoystiqあたりの総合ゲームブログや、Boing BoingWiredArs Technicaといった超大手サイトがインディーゲーム情報を取り上げたり、また独自にインタビューやコラムを載せる様になったのもワリと最近になってからです。
Boing Boingなんか、いまやゲームブログBoing Boing - Off Worldで積極的にインディーゲーム情報を発信する立場に回っているほどですが、そのOff Worldがスタートしたのは昨年11月。まだ1年も経っていません

インディー制作者が抱える一番の課題が「どうやって人に知ってもらうか」だという事を考えると、インディーゲームを扱うメディアが増えた事や、メタレビューの浸透によって、知名度や企業の後ろ盾が無くても純粋に作品の良し悪しで評価される環境が整備されたのは、彼らにとって間違いなく大きな追い風になっています

なお、ちょっと前の某VG占いによると、『World of Goo』の累計売り上げは約2.5億円で、『Castle Crashers』が約10億円。商業ゲームとしては取り立てて驚くような金額ではないですが、彼らの制作規模を考えれば立派な数字ですよね

 

 

ウォールストリートジャーナルが「インディーゲーム・ムーヴメント」と呼ぶ現在のインディーゲームシーンの隆盛が、DL配信という新しいプラットフォームの過渡期における現象にすぎないのか。それとも肥大化・固定化した主流ゲームに対するカウンターとして勢力を伸ばすのか――まあ今後どうなるかはともかく、しばらくインディー作家たちの活躍を楽しめる事は間違いなし。

次の世代の宮本茂はここから生まれる(SCEのRusty Buchert氏)」というのは流石に大袈裟でも、新しい才能・実験的な作品を許容するインディーゲーム・DL配信ゲームの世界は、ゲーム好きならちょっと覗いて見る価値ありますぜ

2009年8月20日木曜日

GameMusic × Mashup

s-ssmashupbro

Super Smashup Bros | Valley of Walls

もはやアレンジの一ジャンルとして定着した間のあるゲーム音楽系マッシュアップアルバム。Lady GagaとカービィのエアライドをMixした『Kirby's Love Ride』や『Rap de Chocobo』がよい感じ

 

Bandcampというサービスを利用して配布してるみたいだけど、これ曲をダウンロードするときにMP3だけじゃなくてOggやFLAC、Apple Losslessも選べるのね。すごいなー

2009年8月16日日曜日

「Twitterちゃんどうしたの?」

(Boing Boing より)

twiter-4chan

Google: Twitterちゃんどうしたの?
Twitter: 4chanの連中にイタズラされたんだ、お陰でまたダウンしちゃった
Google: もしかして4chanを怒らせるような事したの?ダメだよ、絶対ダメ

 

Google: ネットの常識だよ! 「4chanには関わるな」って
Twitter: うぅ~知らなかったよ・・・だってぼくまだ3歳だもん

 

Pedobear: (ガシッ!)

「サービス立ち上げからの年数=擬人化キャラの年齢」って事ならGoogleくんもまだ10歳なんだけど、流石はペドベアー。真性です。

 

ちなみに4chanがしたイタズラというのは、ハッシュタグ#gorillapenis(ゴリラペニス)を集中投下してTwitterトップページの「流行のトピック」に載せようという、また例によってしょうもない悪ふざけ。CNETが詳しいかな↓
4chan may be behind attack on Twitter | The Web Services Report - CNET News

2009年5月9日土曜日

Dale North氏の「リズム天国」Remix

『リズム天国ゴールド』より「恋の実験室」をボーカルミックス。
リズ天って事は、ゲーム音楽のカバーであると同時につんく曲のカバーでもあるわけですな。

恋の実験室はオリジナル版も二人のプラトニックな距離感がなんとも素敵で、個人的に好きなステージでした。リミックス(メドレーステージ)だとデートに出てたりして、関係が進展してるのがまた楽しかったなー

かたわ少女日本語化へ

『かたわ少女』の開発チームが翻訳協力者を募集しています。

Katawa Shoujo Dev Blog: 日本語訳ボランティアを募集しています

「かたわ少女」体験版の日本語翻訳・ローカライズに協力してくださる方を募集しています。
現在日本人ボランティア2名が参加表明し、各種準備を行っている段階です。
我こそはという方は、ご協力をいただけると大変助かります。

現在募集している作業は以下の通りです。
・翻訳者(実際のスクリプトを翻訳します)
・編集者(翻訳結果のとりまとめや進捗管理を行います)
・査読者(翻訳されたスクリプトの誤りや矛盾をチェックします)

日本語訳に関して前回の記事にコメントを下さった翻訳者の方によれば、翻訳Forum内ではAct1の原文スクリプトも公開されており、作業自体は今すぐにでも始められるそうです。

こういったボランティアプロジェクトの場合、協力者が分散するのは望ましくないので、「自前で翻訳してみようかな」とか「完全版が出てから」と思っていた方にも参加して欲しいですね。 募集では特に文章の「ノリ」的な部分や、成人向けのシーン描写に関して、エロゲー・ノベルゲーの制作経験者の方が査読に加わってくれると力強いとの事です。


2010/05/16 追記:
翻訳チームの方々の尽力でついにAct1の日本語訳がリリースされました

2009年5月4日月曜日

またM3参加してます

うー、今頃告知してもどうなのという感じですが、明日開催(5月5日)のM3DDBYさんにくっついて参加してます。(1階大展示ホール E-23)

といっても前回のM3でも取り扱ったThe OneUpsのCDの前回余った分を置かせてもらうだけなんで、若干気後れ気味。
前回は1500円で頒布でしたが、あれから円高になって1500円だと本家から$15で買うほうが安いくらいになってしまったので今回は一律1000円で頒布するつもりです(知らない人にも手に取って貰いたいしね)。もし明日M3に参加予定がある方はお立ち寄り下さい。

oneupsa oneups2a

あと、DDBYさんところのゼルダ夢島アレンジにもOneup StudiosメンバーのTim Sheehyさんがゲストで参加されています。今回忙しくてサークルチェックとか全然出来てないので、個人的にこれだけが楽しみ。夢島大好きなので。

zeba

2009年5月2日土曜日

かたわ少女のデモ版が出ましたよと

ksdemo_s

Katawa Shoujo Act1
http://katawa-shoujo.com/download.php

Torrent:
Windows
|
Mac OS X
|
Linux x86

Direct Download:
Windows
|
Mac OS X
|
Linux x86

はてブの方で捕捉されていたので、うちで紹介しなくても良いかなーと思っていたら開発者の方から「Act1デキタヨー!」とお知らせが来たので一応こちらでも告知。

デモ版でプレイできるのは序盤の各キャラクター紹介的な部分で、一応選択分岐によってデモ版のエンディングも変わってきます。言語も既に英語とイタリア語のマルチランゲージに対応してるので、日本語化に期待。自分はその辺り全くノータッチなんですが、誰か動いてたりするんでしょか?

2009年3月22日日曜日

ドウクツモノガタリノウタ

Youtube - Cave Story Anthem

洞窟物語のWiiWare化に捧げるアンセム。ボカロっぽいけど何使ってんだろ?詳しくないのでワカラン。

この歌の作者のAnnabelle Kennedyさんはdeviantartで活動している絵師さんで、最近は『Fez』のPolytronに所属してゲーム制作者としても働いている女性。自分は洞窟物語も彼女の絵も大好きなので、この歌は二重に嬉しい驚きでした。

 

↓は彼女のギャラリーから、洞窟物語のファンアート。他にも素敵絵が沢山ですよ

2009年3月11日水曜日

『テイルズオブファンタジア&シンフォニア』 リミックスプロジェクト - Summoning of Spirits

image

Summoning of Spirits – An Arrangement of Music from Tales of Phantasia and Tales of Symphonia
http://tales.ocremix.org/

 

毎度お馴染みOverClocked ReMixのRemix Project。今回のテーマは『テイルズオブファンタジア』『テイルズオブシンフォニア』と、もう一つおまけに『TOS: ラタトスクの騎士』のテイルズシリーズ三作品。

スクウェア作品に比べるとテイルズ系のアレンジはあまり海外じゃ見掛けないので「人気無いのかなー」と思いきや、このプロジェクトには三作品に全53曲、合計4時間近いアレンジが集まり、意外と大ボリュームのアルバムになりました。
(ボリューム有り過ぎてFLAC版含むフルパッケージのサイズがえらい事にw)

 

RexyさんとかCarboHydroM氏のアレンジも良いし、Sixto Sounds氏の戦闘曲もカッコイイ、けどやっぱり一番は二等兵さんも推してるDhsu&Anthony Loftonの『夢は終わらない』ジャズアレンジ。イントロは何の曲か分からないけどサビに差し掛かる辺りの「あぁ!これか!」という気付きが楽しかったです。

2009年3月2日月曜日

なんか泣けたので貼り


YouTube - 8 Bit Instrumental - Password Theme

 


ADVENTURE "Poison Diamonds" (dublab VisionVersion) from dublab on Vimeo.

(どちらも Nobuooo より)

年齢的にギリでファミコンに触れていない世代なので(ロックマン2も友達がやってるのを見た程度)、本当は8bitとかChiptune的な音楽に憧憬を感じる事もそう無いはずなんだけど、これにはやられた。

2009年2月8日日曜日

DUXのサントラが出てた

duxost2

ちょっと前に「最後のDCソフト」っつうことで騒がれてから続報を聞かないので「どうなってるのかなー」と思ってサイトを見に行ったら、ちょうど今月からサントラの販売が開始されていました。

DUX OST CD - HUCAST.net – Artikeldetailansicht
曲はBlogで試聴できます。

ソフトの予約で資金を集め、サントラの先行販売で資金を集めてと、自転車操業っぽいのがなんともアレですが、まだプロジェクトが生きていると分かって何より。
予定通り行けばソフトの方も今月末か来月には発売されるようなので、最後最後と言われながらSTGが出続けていたDCも、98年の発売から10周年を経ていよいよ本当の最終章を迎える事になりそうです



次は「最後のメガドライブソフト」かな?

2009年2月6日金曜日

Twitter始めてみた



一昨日から始めてみたですよ Twitter
もう流行りだしてから2年経とうかという今更ですが、前から幾つかはRSS登録して読んでいたので、そろそろ読むだけでなく飛び込んでみようかなと。

ファンが制作した『ロックマン10』

Go Nintendo より)

Megaman_10___Title_Screen_by_MegaPhilX

YouTube - MegaMan 10 Gameplay Footage - RainbowMan Stage


完成度高すぎ!ちゃんとショット使い分けて見せるのも素敵。

2009年2月3日火曜日

SEGA Mega Drive Ultimate LP

SegaVinyl

N/A: SEGA Mega Drive Ultimate Collection Limited Edition Vinyl... - VGMdb

VGMdbの更新チェックしてたら発見。レコードですよレコード!

説明文を読むと、PS3/Xbox360で発売される『SEGA Megadrive Ultimate Collection』の欧州版と豪州版の限定版特典だそうです。上の写真もSega EuropeのFlickrに載っていたものなので、まあフェイクじゃなさそう。

別サイトの記事を信じれば、全世界3500枚限定の内最初の一枚(#1)は、Sega Australiaによって公式にeBayで販売されるようで、それによると曲目は

A面
A1. Main Theme (4:09) <Space harrier>
A2. Star Humming (3:28) <Ristar>
A3. Day 3 (Tidal Surge) (3:03) <Vectorman>

B面
B1. Turtle Village (2:13) <Golden Axe>
B2. Restration (2:07) <Phantasy Star II>
B3. Scene 18 (Shout and Twist) (3:46) <Vectorman 2>

日本じゃそもそも『SEGA Mega Drive~』が発売されないようので、入手はオークションしかないのかな? 「3500枚限定!」・・・ってそんな煽るほど少量じゃないけど、レコードでというのは貴重ですね


// 2月4日 追記
ちょっと早とちりしてた、Sega Australiaのオークションは#1だけですね。これはチャリティオークションになっていて収益はオーストラリア ガン委員会に送られるそうです。
まあeBayにはソフト購入者からもLP単体で出品されるだろうし、よく考えたらPlay Asiaか海外通販サイト使えば日本からソフトごと注文できるかも。北米版ではダメってのがちょっと面倒そうですが。

喫茶店から生まれた『World of Goo』

Gametrailers.com - SpikeTV - The Next Great Game Gods Pt. 3

SpikeTV: やあ、2D BoyのKyleとRonだ。君らは実際にこの喫茶店で開発をしているの?
Ron : そうだよ
SpikeTV: じゃあここが2D Boyのオフィスってわけ?
Ron : 確かに僕らにとっては数ある「オフィス」の一つだね
「水族館から生まれたテトリス」とか「庭いじりから生まれたピクミン」のような抽象的な意味じゃなく、実際に喫茶店のテーブルの上から生まれた『World of Goo』。WiiWare/PC/Steamで配信されている物理演算系パズルゲームです。
2D Boy: Games
日本ではWii版より先にPC版の不正コピーの問題で紹介されてましたが(ref. iNSIDE スラッシュドット)、実はWii版の『World of Goo』は、XBLAの『Braid』と並んで昨年最も注目を集めたインディーゲーム・ネット配信ゲームで
などなど、クリティカルな評価でも実際のセールスでも無名スタジオの処女作とは思えない記録を数々打ち立てた、間違いなく2008年を代表するゲームの一つです。

たった二人の開発者がノートパソコン片手に喫茶店で作ったゲームが、マリオカートやスマブラと並んでその年最高のゲームに選ばれる――『Braid』や『Castle Crashers』もそうだけど、改めてインディーゲームの可能性を感じます。すげぇなぁ!


// 追記
なんかパブリッシャー潰れちゃった模様
http://www.inside-games.jp/news/334/33421.html
PC版は関係ないけどWii版はどうなるんだろ?

2009年2月1日日曜日

去年書きそびれたネタ

書きそびれたというか「あ、これ面白いな」「これ紹介したらウケそうだな」と一応ブクマして置いたけど、興味はあっても知識が無いので「どうせいっちょ噛みな事しか書けないしなー」と放置した結果、すっかり紹介するタイミングを逃してしまったネタを一応フォローしておこうという、そんなリサイクルなエントリなのです。 書こうと思ったのは去年だけど、記事自体は結構古いのも混ざってます。

それぞれ軽くさわりだけ書いておくので、読んだ人でもし気になる記事があったら、ちゃんとした翻訳なり解説なりして貰えたら嬉しいです (LYEさん どうですか?←無茶振り)

 


外国人レビュアーから見たPerfume

ZB's A-Z of J-Music: REVIEW: Perfume – Game

春に出たアルバム『GAME』のレビュー記事

評者のZac Bentzは大手ゲームブログ Destructoidと、その姉妹ブログJapanatorの音楽関連記事を担当している編集者で(このレビューもJapanatorに同時掲載)、パトリック・マシアスが編集長を務めるジャパニーズカルチャー誌 OTAKU USAにも音楽時評を寄稿している新進気鋭のJ-Pop/J-Rockライターさん。

「ネットカルチャー」「プロデューサーの時代」という観点からよく比較されるVocaloidについてもちゃんと押さえられていて、なかなか読ませるレビューです。ただ、Perfume以前からcapsule、MEGといったヤスタカワークスを一貫して評価してきたZacさんからすると彼女達もあくまで「中田ヤスタカの新しい楽器」に過ぎないのか、Perfumeそのものへの評価は比較的辛口です。

Perfume人気を語る上で重要な要素である「アイドル」としての評価がすっぽりと抜け落ちているので、その点は一応ツッコミ所になっているものの、逆に言えばミーハー的なバイアスが一切掛かっていない中立なレビューと言えるかも知れません。

 

本当に日本で働きたいの?

Japanmanship: Frequently Asked Questions

日本のゲーム会社に勤める匿名ブロガーのJC Barnettさんが、日本での就職を希望する後輩からよく訊かれる質問への回答(FAQ)をまとめたエントリ。

「日本に行けばアニメ・ゲーム・マンガ天国ってのは本当ですか?」というオタク丸出しの質問や、日本語学習に関するエピソードは面白いですが、労働環境や仕事内容に関する回答はなかなかシビア。やっぱり日本は給料安いのね・・・

 

アメコミは何故失敗したのか

the comic-book apocalypse » Badmouth

90年代前半から中盤までにアメリカンコミックス業界で巻き起こったコミックブックの投機バブルと、バブル崩壊後の衰退を記録した回顧録。

長文なので自分には内容を正確に把握できていないし、もしかしたらアメコミフリークには有名な出来事なのかもですが、個人的には滅茶苦茶面白い話でした。だってこれって言ってみれば曲芸商法と転バイヤーが一つの産業・文化を破壊したという記録ですよ?

出版社と投機家が作品性・作家性を軽視して、ただただ「投機的に価値のある」コミックスを追い求めていった結果、最終的に「本を手に入れたら中身も読まずにコレクターズケースに仕舞いこむ」のが暗黙の了解とされた時代というのは、元記事のタイトルが示す通りコミックブック文化の終末期であり、その終末を導いたのがそれまでコミックブックを支えていたファンでありマニアだったというのもまた悲劇です。

こういう話を聞くと、ゲーマーとしてはついついアタリショックを連想してしまうけれど、たぶんそれより酷い。というかヤンキーは何度こんな悲劇を繰り返せば(ry

これも一応、マンガ・出版不況の話題に絡めていっちょ噛みできるかなと思っていた記事ですが、どうも後から調べてみたら、日本と米国じゃマンガ/コミックスの流通構造が全然違うんですね(特に当時は)
一般書店で当たり前のようにマンガが売られている&注文すればすぐ届く日本ではとりあえずはこのような極端なバブルは起こりそうもないので、その辺りは出版というよりは、単なるオタク向け・マニア向けビジネスの失敗体験として読むべきでしょうか。

むしろ日本にとって重要なのはバブル後の低迷(Marvelですら一度倒産しています)によって活動の場を失った作家や、メインストリームのコミックスから距離を置くようになった読者が、程なくして「Manga」と出会う事になる歴史的経緯の方かも知れません。

 

翻訳家トマト氏の華麗なる二重生活

Gamasutra - You Say Tomato: A Pro on Fan-Translating Nintendo's Mother 3

いちゲームファンとして『バハムートラグーン』『スターオーシャン』、『MOTHER3』などの非公式な翻訳(エミュ訳)活動を続けながら、一方でプロとして『キングダムハーツII』や『ドラゴンボール』『ルパン3世』などのゲーム・アニメの英訳に携わっている翻訳家、Clyde ‘Tomato’ Mandelin氏のインタビュー。

Gamasutraというメジャーな媒体で、こんなある意味アングラな活動を取り上げるというのもちょっと驚きますが、更に驚くのが「ファンとしての活動がキャリアの妨げになった事は無いし、むしろ自分がプロの舞台に飛び込んだときに、ファン翻訳家としての経験が非常に役に立った」という本人のコメント。

柔軟というか現実的というか・・・ アニメのファンサバーの人とかも、本当はこうやって業界に取り込んで活躍してもらう方が良いのかも。 ちょうど去年の今頃そんな話が出てたけど、あれはどうなったんだろ?

 

がんばる零細ゲームストア

The Escapist : Indie Game Store

タイトルだけ見て「海外にも同人ゲームショップが?」と思って読んだら、文字通りの”独立系”ゲームストアの話だったという・・・でも面白かったので紹介。

国土が広く流通コストが嵩む上、ブロックバスターなチェーンストアが幅を利かせる米国では、小規模小売店は日本よりも更に厳しい立場に置かれているようで、この記事で紹介されている零細ゲームショップの生き残りも「問屋から仕入れるより近所のトイザラスから買ってきた方が安い」という泣ける状況にあるのだとか。(これは日本の小売でも聞きますが)

ニューズウィークやワシントンポストのような一般紙・誌でもガチのゲームレビューが読めたり、ゲームレンタル制度で学生時代から数多くのゲーム体験を蓄積できるという米国のゲーマーを取り巻く環境は「正直羨ましいよなぁ」と思う反面、この記事に出てくる地域密着型の中小ゲームストアやゲームセンターのようなゲーマー的原風景が急速に失われてしまっている現状というのはやはり寂しいものがあります。
ゲームセンターといえば、スト4ですら海外ではアーケード展開見送り(CS版のみ)ですもんね・・・世知辛ぇです。

 

行け行け!同人メーカーズ!

The Escapist : Doujin A Go Go, Baby!

上と同じくEscapistの記事で、こちらは本当に同人ゲームのお話。
といっても正確には日本で言うところの「同人ゲーム」というよりは、フリー・商業作品も含めた「インディーゲーム」の話がメインで構成されていて、クリエイターとしてOMEGA氏ABA氏Hikoza氏Pixel氏のコメントが引用されています。

同人サークルもTYPE MOON渡辺製作所黄昏フロンティアEasy Game Stationといった有名どころがしっかり押さえられていて流石。実際にはこれが書かれたのは3年前なので、いまならNIGORO07th Expansionあたりも入ってるかもしれません。
あと、この記事では触れられていないですが、上海アリスも2003年の東方妖々夢(aka. Perfect Cherry Blossom)の時点で海外には紹介されています。

日本の同人ゲームはHimeyaのような通販サイトやアニメ・ゲームコンベンションの会場でも販売されているので、海外でも案外流通してるんですよね。確か何年か前のAnime ExpoでもEFZの大会だか対戦会だかが開かれていたはず(当時ComboVideos.comに動画UPされてた)


あーうー、ちょっとまとめるだけでも疲れる・・・。でもまあとりあえず溜め込んでた物を吐き出せたので良かったです。

本当はEscapistとかGamasutraとかのコラムをスラスラ読んでスラスラ紹介できたら楽しいんだろうなーと思うけど、基本的に英語分からんのでそれも難しいです。勉強しなくちゃね。

2009年1月27日火曜日

MOTHER Mixtape

大人にならない より)

SpamM - EB0 - Official Artwork

http://earthboundcrew.com/eb0/

MOTHER2/EarthBoundの前作ということで、海外では便宜上EarthBound Zeroと呼ばれている初代MOTHERのMixtapeアルバム
リンク先からダウンロードするかMyspaceで聴けます

海外未発売なのにこうしてネタにされるというのは良いことなのか悪いことなのか・・・みんなエミュでプレイしてるんだよなぁ・・・


普段R&BやらHipHopは能動的に聴くことがないので、Mixネタに使われているアーティストもSquarepusherとキングギドラぐらいしか知らないですが、こういうアレンジ(というかマッシュアップ)は普通のアレンジサイトじゃ聴けないので新鮮です

このアルバムが気に入った人には、また別の人が何年か前に作ったChrono Trigger Mixtapeもオススメ

Konjakの新作はゼルダオマージュ!

IndieGames.com より)

http://www.konjak.org/
(Download it HERE. から)

Joakim Sandberg氏の新作2Dアクションゲー。どんな内容かは・・・何も言わんとIndieGamesの動画見りゃ一発です。


1ダンジョンのみ、正味10~20分でクリアできるショートショートなゲームプレイの中に、ブーメラン・ロック鳥の羽・フックショット・回転切りを縦横に駆使したアクション要素、松明やブロックを使った謎解き、光球跳ね返し合戦、ダークリンクとのタイマン、ゾーラ族のウザさといったオリジナルゼルダの要素がこれでもかと詰まった快作!



// 2月8日 追記
サウンドトラックの無料配布が始まりました。Konjakのサイトからダウンロードできます。

2009年1月17日土曜日

↑アクション↓パズル

Henry Hatsworth - Exclusive Debut Trailer



公式サイトhttp://www.henryhatsworth.com/でサウンドトラックのフリーダウンロードをやっていると聞いてノコノコ見に行ったら、「このゲーム面白そうじゃん」とまんまと引っ掛かったので紹介。

上画面はEA版ワリオランド?といった感じの2Dアクションで、下画面はパネポン風パズルゲーム。上画面で倒した敵やアイテムが下のパネルに送られていき、下画面のパズルを解くと上がパワーアップしたりと、上下が互いに影響しあう仕組み。アクションゲームはある程度突き詰めると毎回同じプレイになってしまうので、パズルでランダムな要素が加わるのは良さげ。
音楽もいかにもな冒険映画的なノリから、カートゥーン、メタル、ディスコ、8bit風まで遊んでいて、これもまた楽しい。

2009年1月16日金曜日

HDで3DなTower Defense

YouTube - Defense Grid: The Awakening (PC) - video 1


SteamとDirect2Driveで販売中のTDゲー、Xbox360でもリリース予定

ゲームとして面白いかはさて置いて、こういう映像は好きだわー。もう操作は全自動で良いからこの攻防をずっと見ていたい。AI同士が学習・成長して徐々に高度な攻防になっていったりしたらなお素敵。

2009年1月13日火曜日

関連エントリを導入

更新再開してまたちょろちょろテンプレートを弄ろうかと思っていたら、新たにBlogger用の関連エントリスクリプトを見つけたので導入してみました。



Related Posts Widget For Blogger - Bugs fixed | BLOGGER ACCESSORIES

から、[Method 2]を導入。単にタグ/ラベルが共通のエントリを表示してるだけっぽいので、タグ付けが適当だと関係ないエントリが引っかかりそう。これからはもうちょっと気を使ってタグ付けしよ。

2009年1月12日月曜日

Symphonic Shades


昨年夏にドイツで行われた、ゲーム作曲家Chris Huelsbeck氏をフィーチャーしたコンサート Symphonic Shades のCDを購入。

The CD: Symphonic Shades (Huelsbeck in Concert)
http://www.maz-sound.com/Symphonic-Shades/en/The-CD/

Chris Huelsbeck氏はAmigaやコモドール64で活躍した作曲家で、ファミコンやスーパーファミコンの影が薄かった欧州ではスター的な人物。彼が自身のアルバムを販売するために始めたsynSONIC recordsというレーベルは、現在ユーロ圏で唯一のゲームミュージック専門レーベルとして運営されています。(日本のアルバムもユーロ建てで買える)

コンサートには日本からも古代祐三氏と光吉猛修氏が出席して、Huelsbeck作品を一曲ずつアレンジしています。またCDジャケットをデザインしたのはマンガ家の有賀ヒトシさん。Amigaもコモドールもネットに繋げるようになって初めて知ったくらいなので「聴いたことない曲ばかりだよなー」と逆に期待していなかった分、聴いてみたら案外気にいりました。『The Great Giana Sisters』のメドレー曲と、『Turrican 3』のピアノソロが良。コンサートの映像がYoutubeにあったので貼っときます。

2009年1月11日日曜日

2ヶ月近く更新してなかったので

自分の中でブログを書くという作業が、ちょっと新鮮、且つちょっと違和感

「どんなスタンスで更新してたっけ?」とか「そもそもココは何を扱うブログだと思われてんだろ?」と今更な事を考えつつ、ぼんやりと去年のうちに書いておきたかったネタをまとめています。書きたいことは山ほどあるけど、それがアウトプット出来ない自分が恨めしいなぁ。 本当はもっとゆるーく更新するのが理想ですが、人に見られてると思うとどうしても固く、慇懃な書き方になってしまう・・・ 気分転換になるならTwitterでもやろうかしら。

MSペイントでゲーム絵を描くスレ in NeoGAF

Boing Boing: Offworld より)

Recreate your favorite videogame moments using MS Paint: 2009 Edition! - NeoGAF

絵心のある人はどんなツール使っても巧いもんだわね









2009年1月9日金曜日

Virt氏のアルバムが出たよ

Kakfest - The Album(特設サイト)
http://kwakalbum.com/


Kwakfest MIDI: Virt - World's Most Wanted Wiener from Jake Kaufman on Vimeo.

コンポーザーのJake Kaufman、そしてVGMixのVirtとして長年音楽活動を続けてきた彼にとっての、意外にもこれが初めての正式なアルバム。
(一応プロの仕事では魂斗羅DSのサントラがありましたが)

自分は先週のMagfestで先行販売された分をAkumuさんに送ってくれるよう頼んであるので(コミケで頼まれた同人音楽CDと物々交換の予定)CDはまだ聴けていないのですが、サイトやiTunesの試聴を聴いてニヤニヤしてます(笑) ゲーム音楽好きにはツボです。



アルバムはCDの他に、iTunes、Amazon MP3、emusic、napster、Rhapsodyなどで配信中。
iTunesは例によって日本から買うと1500円と割高なので、Paypalアカウントを持っている人は直接CDを頼んだ方が安いです(CD10ドル+送料2ドル)、Amazon MP3は更に安くて7.99ドル・・・けどこちらは日本から買えません――この辺は正直羨ましい。

2009年1月8日木曜日

洞窟物語 WiiWare版 開発元インタビュー (の訳) [2/2]

洞窟物語 WiiWare版 開発元インタビュー (の訳) [1/2]
↑の続き。
続くとか言っておきながら年越してしまいました・・・すんません。

MTV Multiplayer: How‘Cave Story’ Became A WiiWare Game

http://multiplayerblog.mtv.com/2008/10/15/how-cavestory-became-wiiware


『洞窟物語』はダイスケ“Pixel”アマヤというアマチュアクリエイターによって制作されたオールドスクールな2Dプラットフォーマーであり、ゲーム界最大のインディー・サクセスストーリーとして知られている。

しかし、彼(アマヤ)はこの成功から、これまで一切の対価を受け取っていない。
洞窟物語はフリーウェアのPCゲームとして公開されているのだ。

洞窟物語はこれを愛したファンの手によって、Macへ、PSPへ、そのほか幾つものプラットフォームへと移植されているが、これまで商業ベースに乗る事は無かった。歯車が回り出したのはNicalis Inc.のリーダー、タイロン・ロドリゲスがPixelに接触した時からである。


「実を言うと最初はPixel氏に断られる事も覚悟していました」タイロンはそう振り返る

「それでも私たちは何とかしてこの作品に機会を与えたかったのです。数ヶ月に及ぶ交渉の末、最終的にはPixel氏に商業化を認めて貰う事が出来ました」



以前筆者はGo Nintendoの代表であるKevin Cassidyから、彼が人生で唯一泣いたゲームが、この『洞窟物語』だと告白されたことがある。
一般的な洞窟物語評と比べると彼の体験は少々極端な例だが、そこにあるのはこの作品に対する純粋な賞賛の気持ちに違いない。

「私は今やこのプロジェクトに深く関わる立場なので、偏った意見に聴こえるかもしれませんが・・・」そう前置きして、タイロンも彼自身の“洞窟物語”を語ってくれた

「私にとっても洞窟物語は特別な存在です。グラフィックス、サウンド、コントロール、ストーリー・・・その全ての要素が、商業作品、特に80年代末期から90年代初期に掛けて作られた同種のビデオゲームの中でも上位の水準にあると思います」

「私のイメージする洞窟物語は『NESかSNESの時代に発売されるはずだったゲーム』なんです。それが何かの間違いで倉庫の奥にしまい込まれ、その後誰からも忘れ去られ・・・ふとした切っ掛けで、いまこうやって目の前に姿を表したのだという解釈です」

「もちろんこれは個人的な空想であって事実とは違います。それでも洞窟物語は、子供の頃の私が8-bitや16-bitのゲームを何故あれほど楽しんでいたのか、何故私がゲームを愛する人間になったのかを、いまの自分に思い出させてくれるような気がするのです」



洞窟物語のプラットフォームはXBLA、PSN、WiiWareの3つの候補から、最終的にWiiWareが選ばれた

「WiiWareでリリースするためには、任天堂の審査を通過しなければなりませんでした。よくある『PCゲームのお手軽移植』とだけは思われたくなかったので、そこでグラフィックスの新規書下ろしや新たなコンテンツの追加を任天堂側に提示したのです」

「その結果、任天堂はWiiWare版のリリースを承認し、いまでは積極的に開発をサポートしてくれています」
タイロンによれば、『Cave Story』が先日のNintendo Fall Summitで発表される運びになったのも任天堂側の計らいだったという。



筆者は洞窟物語に関して、会場で15分間のデモプレイをしたに過ぎない。しかしその短いプレイ時間でもクリエイター:アマヤの情熱を十分感じる事が出来た
(訳注:MTVのPatrick KlepekさんはNintendo Fall Summitのレポートで、最も印象に残ったゲームとして『Cave Story』の名を挙げています)

「アマヤさん本人も世界の人々が『Cave Story』をプレイする日を心待ちにしているはずです」
タイロンはそう確信している

「彼は心から洞窟物語のファンに感謝しています。ファンたちの熱心なサポートがあったからこそ、いまの洞窟物語があるのですから」




補足・備考・See Also的なもの


オフィシャルサイト
Cave Story for WiiWare
http://www.cavestory.com/
「つきのうた」のアレンジが素敵な海外公式
ちなみに、いつの間にかドメインがcavestorywii.comからcavestory.comへ変わっています。もしかしてWii以外でも出る?・・・DS?



幻のPSP版
cspsp洞窟物語の家庭用移植に関しては、実は数年前にも海外メーカーによるPSP版の噂が持ち上がっていました。

ゲーム雑誌にも紹介記事が載り、パッケージのモックアップ(→)も作られたりと、当時注目を集めていたものの、掲示板で質問を受けたPixel氏がPSP版の噂を否定した事で立ち消えになり、この一件が今回のインタビューでの「断られたのでは?」だとか「断られる事も覚悟で」というやり取りに一部繋がっていると思われます。

ただ、このPSP版に関しては、制作したとされるメーカーがPixel氏に正式な許可を得ずにプレスリリースを出していた事や、PSPのライセンスや開発機材も碌に揃えていない怪しげな会社だったことが後にファンやゲームサイトの追求によって明らかになっているので、結果的には安易に商業化を認めなかったPixel氏の判断が正しかったと言えるでしょう。



英訳パッチ
project "Cave Story" ~ aeon genesis ~
http://agtp.romhack.net/project.php?id=cavestory

Pixel氏公認の翻訳パッチ。WiiWare版の英文テキストもこの英訳が使われることが決定しています。

面白いのは、この翻訳を手掛けたAGTPが『風来のシレン』や『ライブアライブ』など、海外未発売のタイトルを(もちろん非公式に)海外ゲーマーに紹介し続けている、ロムハック界の有名ハッカーチーム・翻訳チームだということ。

ネット上ではAGTP以外にも、古くは『聖剣伝説3』『ラジカルドリーマーズ』から、最近完訳された『Fate/Stay Night』 『MOTHER 3』まで、海外未発売タイトルの翻訳活動が盛んに行われているので、翻訳パッチが作られること自体はそう珍しい事ではないですが、そのファン訳がこうやって正式な製品版にそのまま使われるのは恐らく初めてだと思います。

・・・といっても、洞窟物語は元々フリーウェアのオリジナル作品なので、ファン・トランスレーションやファンサブに付きものの海賊行為とは無縁であり、ファンやユーザーの翻訳が本家に取り込まれるというのもフリーウェアの世界ではわりと良くある話なので(有名どころだとWinampのT-Matsuoさんとか) 商業作品としては珍しいケースでも、フリーウェア作品として見ればごく自然な流れかも知れません。



過去のインタビュー
洞窟物語のPixelへインタビュー(解答原文版)
http://bmky.net/diary/file/20050626_interview.html

暴満館さんによる2005年のインタビュー訳載記事。

インタビュアーのDerek Yuは、大手インディーゲーム情報サイトTIGSourceの主催者であると同時に、『Aquaria』で2007年度のIGF最優秀賞を獲得したアーティストでもあるという、海外インディーゲームシーンのキーパーソンの一人。

『Aquaria』については、自由遊戯黙示録さんが紹介記事の中で洞窟物語からの影響について指摘されています。
自由遊戯黙示録:Aquaria: 遥か海を越えて



インディーゲームコミュニティへの浸透
TIGSourceのインディーゲーム・データベースTIGdbに書かれたレビューの一節は、洞窟物語がインディーゲームコミュニティにどのように受け入れられたのかを端的に表しています――

同じ志を持つ創作者を励まし、奮い立たせたという意味で、洞窟物語の存在はインディーゲーム界における『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド』であり『パルプ・フィクション』だ

インディークリエイターのうち、洞窟物語について何かしら具体的な言及をしている人物の例としては、先のDerek Yuの他に、Joakim Sandberg(『Noitu Love 2』『Chalk』)やMare Sheppard/Raigan Burns(『N+』)がいて、それぞれ「個人的に好きなゲーム」「商業の舞台に上がるべきフリーゲーム」の一つに洞窟物語の名前を挙げている一方、Jonathan Blow(『Braid』)は「他人の意見は尊重するけど、いくらなんでも持ち上げ過ぎじゃないか?」という一歩退いた立場から、洞窟物語を手放しで称賛するコミュニティへ苦言を呈しています。

また、洞窟物語からの影響を公言しているNicklas Nygren(『Knytt Stories』)は、今回、Nicalisの立ち上げメンバーとしてWiiWare版『Cave Story』の開発に参加しているそうです。




ファンの手でMac/PSP(他にDS/Linux/GP2X/Xbox/AmigaOS)に移植され、ファンの手で翻訳され、ファンの手で広められ、ファンの手で商業リリースされようとしている・・・という「どんだけ愛されてんだよ!」と突っ込みたくなるような洞窟物語のインディー・サクセスストーリーは、とりあえずWiiWare化で一旦の区切りとなります。

「追加要素ありとはいえ、フリーで公開されているゲームがどの程度市場に受け入れられるのか」「そもそも日本語版はどうなってんだ?」等々も気になりますが、とりあえずWiiで洞窟出るってだけで嬉しいニュース。ファンも、Pixel氏も、作っているNicalisのスタッフも、みんなが報われる移植になれば良いですね!



// 追記
書いてるうちにまとまらなくなってきたので、たぶん変な文章になってます(ゴメン)

書き上げた後に開発Blogを覗いたら、ちょうど雑誌掲載情報が
って、『罪と罰2』と並んで掲載されてるよ!

2009年1月1日木曜日

あけおめさんです

あけましておめでとうございますですよ

えーと、12月は結局更新出来ませんでしたが、風邪をひいたり、メインPCのマザボがお亡くなりになったり、バイト先の社長が夜逃げして路頭に迷ったりと、ブルーな出来事が立て続けに起こって軽くヘコんでました。

このブログも明日(1月2日)でBloggerで始めて丁度1年になるので、このへんで心機一転、頑張って更新したいと思います。


と、そんな事より洞窟インタビューの続きをまとめないとですね・・・アレも書きたいコレも書きたいと書き足していったらおかしな事になってしまったので、もう一度見直してからアップします。