2009年9月16日水曜日

CCLで無料配布なビデオゲーム研究本 『Well Played 1.0』

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Well Played 1.0: Video Game, Value and Meaning | ETC-Press (Beta)


『World of Goo』のKyle Gablerらを輩出したカーネギーメロン大学Entertainment Technology Center(ETC)から今年出版されたビデオゲーム研究本。

New York Timesのウェブ版でゲームコラム「Game Theory」を連載していたCharles Heroldや、ETC教授で本書の主著者であるDrew Davidsonなど、ゲームジャーナリストやゲーム開発者、大学・専門学校の講師たちがビデオゲームの考察・解説文を寄稿しており、そのボリュームはなんと合計400ページ!
Creative Commonsにて全文公開され、PDFの他、ウェブサイト上でも読むことが出来ます。

取り上げられているゲームは『Bully』『Civ4』『Portal』から、『ICO』『逆転裁判』『ゼルダ:時のオカリナ』『MGS4』『パラッパラッパー』まで日本でもお馴染みのタイトルも多数。
分量的・文章的に自分の英語力じゃとても読みきれないので、所々つまみ読みした程度ですが、Drew Davidsonによる『World of Goo』の開発舞台裏や、『逆転裁判』のトノサマンを、特撮(tokusatsu)ヒーローとしてPower Rangerを引き合いに出して解説していたりとけっこう面白そげです

『GTA IV』に使われた物理エンジン「Euphoria」が、オックスフォード大学発のベンチャーによって開発されていたように、ゲーム産業と大学との「技術」面での連携が進んでいる中、この本のように「知識」の共有でもアカデミズムが役割を果たしているというのは頼もしい事例ですね